高岡銅器 田畑 功氏の幻の名作 道元禅師坐像
この坐像は約30年前に神奈川県の総持寺の専門僧のアドバイスを頂きながら制作しました。
特徴は坐禅の最も澄んだ高い境地の顔の表情にあります。真に深い禅定中になると口元が「へっつい口」(への字型)になるそうです。
その表情をブロンズにしました。高僧より「完璧な坐相である」と称賛されたこともあります。この作品は未公開作品の1体のみです。
今はせめて1体でも世に出して、認めてもらいという親心みたいな心情です。制作数は資金の関係上少数でしたが、すべて総持寺に寄贈しました。
お寺の方には高名な彫刻家 田畑 功氏の作品ということで、大変喜んでもらいました。お礼として賞状と立派な輪島塗のお盆を頂きました。お盆は今も使用せず大事に保管してあります。
後に知りましたが田畑氏の作品が大本山総持寺に既に設置してあり、何かのご縁を感じます。*蛍山禅師の像 6尺 / 大本山総持寺 大型のブロンズ像。
「坐禅の神様」と言われる道元禅師をモデルとして制作しましたが、道元禅師を売り物にすることに当時批判があり販売を諦めた経緯があります。
木箱のタイトルを急きょ「雲水」に変えましたが、今考えると初志を貫くべきであり30年前の苦い経験となりました。
この老年になると何故世間体を気にして中途で終えたのか、残り粕のような未練が今もブスブス燃え残っています。そこでこの思いを消し去ってから、あちらの世界へさっぱりと旅立しようとの決意です。
思い切って販売して世の中にこの坐像をお渡ししたい。勿論販売して「やっと世に認められた」という思いがあります。たとえ1体であっても満足です。
若かりし頃の禅への思い出
若かりし頃坐禅に憧れ禅を懸命に学んでいた時期に坐像制作を思いつき依頼しました。しかし坐像制作を批判され、禅すら商売道具にしている禅徒がいると批判の込められた本を今も持っています。まさしくそれは自分のことです。
単なる坐禅への憧れに財産を費やした無謀さは責められますが、あの時実行しなかったらこの老年になるまで後悔の念が残ったでしょう。失敗しても実行に移しただけでも良かったと思っています。
今世界は大きな曲がり角にきており、政治情勢、金融危機、気候大変動等揺すぶられ、煽られ、不安の気持ちで皆生きています。手探り状態で右顧左眄し何か求めながら暮らしています。
このような時期にはしっかり地に自分軸を立てどっしり生きることが求められています。自己への見直しが必須であるからこそ、静かに坐って悠然と静寂を楽しむ時間も必要になります。
「床の間においているだけで辺りに静寂さが生まれてくる坐像ですね!」とお褒めのコメントをあるご住職から当時もらったこともあります。お世辞だったかもしれませんが、懐かしく昔の事を思い出します。
ああ!世に役につ坐像だったのに!と少し悔やまれます。又永遠の光を放つ坐像を制作したんだなと誇らしくも感ぜられます。
圧倒的に読者も少ないこのブログで高価なブロンズを販売企画するのですから、ある意味では勇気の要る挑戦でもありますが、制作当時の純粋な思いは天に通じて巡り巡って誰かの手に渡ると信じています。
作品内容
① 高さ19㎝×幅14㎝×奥行12㎝ 重量3.4kg 収納箱付
(ブロンズの後部と収納箱の裏に「功」のサインあり) 背景の木札と小屏風も含む
② 価格220,000円 一括払い 送料込み
③ 販売数 1体(この1体のみが販売対象となります)
④ お申し込みはこの上部の「お問い合わせ蘭」よりお願いたします。お問い合わせの「内容蘭」に購入希望とお書き願います。氏名・メールアドレス・題名蘭もお書き入れ願います。
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